「メキシコの人たちが明るくて、心が豊かなのは身の回りにカラフルなものが溢れているからだと思います。」そう話すのは、店主の中川さん。
それは、決して単なるイメージではなく、中川さん自身が体感したものである。20代で父親が他界した中川さんは、傷心を癒すためにメキシコへ旅に出ることにした。出発した時はひどく落ち込んでいた中川さんだったが、メキシコに住む友人を訪ねながら旅をするうちに、いつの間にかすっかり前向きになっている自分に気がついた。「このパワーはきっとメキシコの街、暮らしにあふれているカラフルさのおかげだ」と考えた中川さんは、メキシコの鮮やかな色合いの天然石を使ったジュエリーを日本で販売することにした。

店内に並ぶジュエリーは、すべて中川さんがハンドメイドで制作した一点物。オーダーメイドでの依頼もできる。お店が週休3日なのは、そうした制作の時間が必要だからだ。決して怠けているわけではない。実はジュエリー作りも、お店を持つことも、メキシコに行くまでは経験がなかったそうだが、ゼロからすべてを創り上げた。そのバイタリティは、何千年、何万年とメキシコの地で生きてきた天然石たちが与えてくれたものに違いない。
今、おすすめのジュエリーは長めのピアス。メキシコの天然石が贅沢に使われている。点と点を結んだようなデザインは、〝人生の一つひとつに意味がある〟というメッセージが込められたものだ。

なお、店先はカフェにもなっており、メキシコのコーヒーやココアなどを楽しむこともできる。